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WECO流 ネオクリープ
中間処理でThe Cysを使うとやったら質感が良く、しかもリターンの状態が非常に綺麗で形が崩れないと美容師さんから多くのの声を頂いています。
「何故そうなるの?」という質問が多かったのですが時間があまり取れずバタバタしておりましたが急遽予定が空いたので急いで記載しておきますm(__)m
ただし、これは僕の憶測であり結果論からの推察に過ぎませんので悪しからず…
あ!!その前にThe Cysをこちらブログで紹介していませんでしたね~~(笑)
非公開FBグループでは既にご紹介済みだったので失念しておりました💦

スペック

pH7~8 シス3.2%

薬機法配合上限のシステイン濃度を配合!!

髪をアルギニンと尿素で優しく膨潤して、ネオソリューアクリオの高い浸透効果でシステインを毛髪内へ導入するトリートメントです。

また疑似セラミド・メドゥフォーム-δ-ラクトン・γ-ドコサラクトン・18MEAによりケミカル施術で失われた脂質を補修・補給します。

酸化することでシスチン結合により髪を補強・保湿してしなやかな質感になります。

※ネオソリューアクリオはエステルなのでアルカリで加水分解しますがpH8まで安定する原料であり、また加水分解が進まないように平衡反応をエステル側へ傾けているためpHを7~8に調整してあるThe Cysはアルカリでありながらアクリオは加水分解せず浸透効果を発揮します。

使用方法

・カラーやパーマ、縮毛矯正やデジPの前処理にウェット状態から適量塗布してそのまま薬剤を重ねて塗布して下さい。

・縮毛矯正やデジPの中間水洗後にThe Cysをアプリケーター塗布して約3分コーミング&揉みこんでから流してください。

・スピエラやGMTの溶剤として♪

・還元トリートメントのベース剤としてお使いいただけます。

例:シャンプー後にThe Cysを塗布→トリートメントにマルチアシッド10%混ぜたものを重ねて塗布して10分→洗い流してミラーズアリスもしくはセラックとトリートメントでコンプチェンジリンス(過酸化水素チョイ混ぜ)して濯いだら→五花もしくは六花オイル塗布してドライ&アイロン仕上げ。

・シスケラ一包、SD300を10%、SSSrateを10%のいずれか一つ添加すると補修効果がアップします。

・カラー剤には1剤に10%混ぜてから2剤を混ぜてお使いください。

容量・価格 

1000ml 4500円

さて本題です。

仕組み

まずはこちら平衡反応式。
①KSSK+RSH⇄KSH+KSSR
②KSSR+RSH⇄KSH+RSSR
分かりやすく書くと…
KSSK=SS結合
RSH=還元剤(チオグリコール酸)
KSH=SS結合を切った片割れ
KSSR=ミックスジスルフィド
RSSR=還元剤が2つくっついた2量体(ジチオジグリコール酸)
これ皆さん紙に書き写して下さい。かなり頭に入りやすくなると思います。
書いたらRSHをチオグリコール酸、RSSRをジチオジグリコール酸と書き直してください。
①SS結合+チオグリコール酸⇄SS切った皮割れ+ミックスジスルフィド
②ミックスジスルフィド+チオグリコール酸⇄SS切った片割れ+ジチオジグリコール酸
平衡反応式というのは右へ左へ反応するのですが①で一剤である還元剤つけると→へ反応します。さらに反応が進むと②の反応式へ進みます。
今度は中間水洗後にイージス(ジチオジグリコール)や0.5%以下のブロム酸を付けるとジチオジグリコール酸が増えて②式は←へ反応して、さらに反応が進むと①も左へ進みます。
これがバックリアクションやリバースアクションというものなのですが。
中間水洗後にThe Cysを塗布するとどうなるか?
チオ②式とシス②式を書いてみると…
チオ②式
ミックスジスルフィド+チオグリコール酸⇄片割れのSH+ジチオジグリコール酸
シスの②式
ミックスジスルフィド+The Cys⇄片割れのSH+シスチン(SS結合)
①KSSK+RSH⇄KSH+KSSR
②KSSR+システイン⇄KSH+シスチン

という式になります。

シス②式の最後SH+SS…これSS/SH交換反応といって聞き覚えありませんか?

電子伝達還元とも…一番聞き覚えがあるのはクリープパーマですね♪

従来のクリープパーマは一剤で還元剤付けて、中間水洗したら時間を置いてクリープが始まり内部をズラすことでしたが、The Cysを塗布することでこのSS/SH交換反応を促進します。

矯正やデジであれば中間水洗後にThe Cysを塗布して3分ほど揉みこんでコーミングすることでSS結合とミックスが増え、ミックスは熱処理でSS再結合。

コールドであれば中間水洗後にThe Cysを塗布して10分放置でミックスは減り酸化剤でSS再結合。

言われなくてもマニアックな方達の一言二言突っ込みたいことは分かります!!チオのミックスがシスでジチオになるのか?って(笑)

ならないと思います。でも残留チオもある程度あってそこに中間水洗挟んでのシス追加なので、ジチオも増えればシスチンも増えてると推測できます。

何はともあれ自己酸化しやすいシステインだからこそ通常クリープより交換反応が促進されまた多くのSHが導入されSS結合が多くなることでダメージの軽減、形状の安定につながっていると考えられます。

結論

チオ還元のあと中間水洗後にThe Cysを塗布することでSS結合が増えている!!…かもしれない(笑)

 

雑談

結局のところSの数が問題なので内部に導入できる分子量など考慮するとシスがベストなのではないか?と最近では反応性の高いSD300(スルフォン化ケラチン:ケレフェクトSD)も取り扱っていますが、サブユニットになる以上その差は約2倍の開きはでてきます。

どちらが内部に多く導入できますか?と言われればやはりThe Cysなのです。

またコストですね^^;The Cysのが圧倒的に低コストで有利です。そもそも比較するものではありませんが(笑)どちらかというと併用することで相互作用で効果アップは狙えます。

あ、ちなみに助剤にチオが配合されているアルカリシステイントリートメントもありますが今回のケースでは不向きで代用はできません。平衡反応のままですが助剤のチオは0.5%でも邪魔になります。

 

 

 

 

 





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