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ジチオジグリコール酸のシャッフリング効果

Q,イージスをカラーに混ぜるとどういう効果がありますか?

というご質問をFB非公開グループで頂きました。

A,シャッフリングが毛髪内部で起きていると推測されます。

※今回は限定で非公開グループ情報を記載します。

…僕がジチオジグリコール酸をカラー剤に混ぜるようになったのは偶然というか思い付きからはじまったのですが(笑)

事の始まりは故 新井幸三先生の平衡反応の逆反応(バックリアクション)で、ダメージ成分のKSSR(ミックスジスルフィド)を減らす方法で…

①KSSK+RSH⇄KSH+KSSR

②KSSR+RSH⇄KSH+RSSR 

中間水洗で反応系からRSH(還元剤)を減少させ、低濃度のブロム酸でRSSR(ジチオジグリコール酸)を増やし逆反応が起きるとKSSR(ミックスジスルフィド)が減少しSS再結合率が高くなるというものです。

細かく計算したわけではないけれどざっくり水洗後の残留還元剤濃度と、それをブロム酸でジチオ化した場合のジチオ量を考えると、直に薬機法上限のジチオジグリコール酸を高濃度で塗布したほうが効率的じゃない?と思ってイージスが誕生したのです。

平衡反応を前提として誕生した処理剤なので還元後に使うものですが性格上いろいろ寄り道しちゃうんです(笑)

イージスをトリートメントに混ぜてダメージ毛に塗布したらどうなるか?とか。

どうなったかというと…

ジチオジグリコール酸を塗布すると疎水化の様な軋みが起きて、トリートメントつけると張り付きが良くつるんとする。 仕上げにブローで熱処理するとハリコシが出て若干還元作用があるかのように収まりがよくなるんだよね♪

なんでこうなるのかジチオジグリコール酸についていくら調べても論文もなにもない…だって誰も研究していないから(笑)

なので推論でしかないのだけれど。

ジチオジグリコール酸の中央はSS結合で疎水的だけど両末端はカルボン酸基で親水性なので条件的には出やすいけど入りやすい

そしてダメージ由来の塩基性部位とイオン結合や水素結合しやすいと考えられ一時的に疎水化っぽい挙動をする。

また全部が毛髪とイオン結合や水素結合を起こすわけではないので表面に露出したカルボン酸基とトリートメントのカチオンがイオン結合を起こす。

この2つでジチオ塗布時の疎水化感とトリートメント塗布したときのつるんと感が説明できる。

で、還元作用があるかのように収まる理由は…

熱処理するとジチオとミックスジスルフィドの再配列(シャッフリング)が起きているのでは?と。

なぜシャッフリングというと還元はしていないから、還元していると平衡反応になってしまいます。

なので既存のSSとKSSRの配置換えが起きて局所的にSS架橋の再配列が起きて収まったように見えるのだと思います。

ちなみに還元してもないのにKSSRは何処から来たんだよ~って声が聞こえてきそうですが…

毛髪は還元剤由来のミックスジスルフィド以外にも元々毛髪形成時にグルタチオン、システイン、タウリン、メチオニン由来のミックスジスルフィドが1~数%と少なからず生成され生えてきます。

①KSSK+RSH⇄KSH+KSSR

②KSSR+RSH⇄KSH+RSSR

この平衡反応式②式のKSSRの箇所に上記GSHやCys由来のミックスジスルフィドなど置き換えて、KSHはフリーのKSHを配置してそこにイージスを塗布して逆反応が起きたと仮定してみるとどうでしょうか?

まぁ個人が調べるにはお金も機材もないので調べる手立ては無いのですが(笑)

実際イージスをトリートメントやカラー剤に混ぜたときの仕上がりはよくある酸熱トリートメントと同等かそれ以上に収まりが改善します。

僕個人はここ10年くらいカラー剤やトリートメントの前処理としてイージスを混ぜた施術をしていますがデメリットが見つかりません。

強いて言うなら…シャッフリング(再配列)しただけなのですが以外にも持続性があり1回目は感動、2回目、3回目はだんだん感動しなくなるくらい(笑)





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