《愛知県シネシネ団のS・Hさん》からクリープパーマ理論とクリープパーマに相性の良いPPT処理剤に関するリクエストがあったのですが、始めに基本的なPPT処理剤の種類について書いてみます^^;
PPT処理剤といえば、ケラチン、シルク、コラーゲン等いろいろあるのですが、僕がPPT処理剤を使用する際に一番気にする重要ポイントはどんな化学修飾されたものなのか?です。例えば同じケラチンでもカチオン化されたものなのか?またはエステル化…シリル化…アルキル化…で、効果が変わってきますし、使用するタイミングを間違えるとカラー剤やパーマ剤などの薬剤を阻害する可能性もあります。
サロンワークでよく使用される代表的な化学修飾4つがこれ↓
・カチオン化…ダメージ毛への吸着性アップ、さらに毛髪に柔軟性を与えつつ帯電防止!!
・シリル化…熱処理により 高分子化し、吸着性アップ、皮膜形成することで艶感、光沢感アップ!!
・アルキル化…油性成分と結合することでダメージ毛への吸着性、艶感、柔軟性アップ!!
本来、加水分解されただけのPPTに無い機能を上記のような化学修飾をさせる事によってダメージ毛に対しとても有効的な効果を付加させることが出来るということがわかると思います!!
なぜ化学修飾されたPPTが重要ポイントかというと…例えば化学修飾されてない“ケラチンPPT”これをカラー剤やパーマ剤に前処理や中間処理に使用すると、カラーの退色、パーマのダレが起きます…え!?って思います???
化学修飾されていない加水分解されただけのケラチンPPTはアニオン性なので…つまりカラー剤は毛髪内部で酸化重合して発色しますよね?このとき染料中間体のジアミン類はカチオン性なのでアニオン性であるケラチンPPTと酸化重合を起こし毛髪自体の染色がどうしても甘くなってしまう^^;こんな時はカチオン化またはアルキル化したケラチンPPTなら染色効率が良くなります!!
また、化学修飾されていない加水分解されただけのケラチンPPTでパーマがダレてしまうのは原料の問題でもあるのですが、ケラチンは加水分解する過程でシスチンのジスフィルド結合を還元し、架橋構造を無くす事で水への溶解性を高める反面、分子構造がバラバラになってしまいます。つまり低分子化されたケラチンは毛髪内部に留まっていられないし、還元剤を減力するだけなのでダレてしまうのです^^;こんな時は疎水性の強い高分子ケラチンをエステル化したもので毛髪内部に誘導しやすくしたケラチンPPTがウェーブ効率を上げてくれます!!
つまり…カラーの染色率もパーマのウェーブ効率も化学修飾された高分子ケラチンが有効的なのです!!
とか言いつつ高分子ケラチンだけでダメージ毛が効率よく補修するわけでは無いんですけどね^^;
・“アルキル化PPT+CMC”で吸着性を利用したり…
・“ケラチン+グロスフィリン”の架橋性を利用したり…
・“(高分子ケラチン+ペリセア)+キトサン”のポリイオンコンプレックスを利用したり…
複合的に反応させる事によってダメージ補修を効率よくするのです!!上記3つとシルクPPT、コラーゲンPPT、シリル化PPTはまたの機会に書いてみます^^;
愛知県シネシネ団のS・Hさん…こんな感じでよろしいでしょうか^^?次回は謎の椅子ホネーキンの謎々理論…ではなくクリープパーマの理論について書きます^^;
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