先日、FBメッセでpKaについて質問があったので、せっかくだから記事にしてみます。
pKaとは酸解離定数のことで後で説明します。
そしてpH!!pHは水素イオン濃度の指数のことで、こちらは馴染みがあると思います。
※っと、その前に…有機化学の予備知識は高校止まりなので、間違いがあったらご指摘下さいm(__)m
で、このpHとpKaは縮毛矯正剤やパーマ剤に含まれる還元剤を使うえで非常に重要な意味があります。
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pKaの前提として、H+(プロトン)を与えるのが酸、水酸化物イオンOH-を受けとるのが塩基という定義があります。
それを踏まえたうえで次にpKaに移ります。
仮にABという酸が解離した場合…
AB=A⁺+B⁻
という式になります。で、その酸の定数を導き出すのに…
Ka=(A⁺)(B⁻)/ABの式を使い数値を入れて出します。
↑の式から出た数値が、この酸の半分が解離した数値のpHという答えがでます。
つまり酸のイオンが半々に分かれたpHのことをpKaといいます。
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ではサロンで使用する代表的な還元剤チオグリコール酸でいうと…
チオが酸性のときは水素イオンH⁺の多い状態ですが、アルカリ性に傾くとH⁺が少なくなり水酸化物イオンOH⁻が多い状態になります。
H⁺が外れたS⁻はチオレートアニオンといってpHがアルカリ側に高くなるにつれてチオレートアニオンの生成量が増えて還元力が増します。
pH9.6のアルカリチオが強い還元力、pH5.5の酸チオは弱い還元力といったところですね^^
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…と、教科書的な内容は以上です。
正直ね、上記内容を理解したところで技術が上手くなることはありません^^;
還元剤ごとにpKaは違いますので数値を調べてみてください。
チオのpKaならネット上に情報は転がってます…他の還元剤も。
で、各種還元剤が効率の良いpHで還元できるかデータを取ってみてください…面白いですよ♪
そしてどうしたらダメージが少なるか理論を構築してみてください。
たぶん誰でも教科書読めば頭では理解できます。
僕も昔はそうでした。理論を講習会で勉強しました…それで?
知識は増えました…ここで応用する智慧を働かせないといつのまにか講習で勉強した知識はすぐ忘れます。
理解したところで施術に応用しなければ何のために勉強したの?になってしまいます。
これは自分で検証してデータを取っていかないと最終的に身につかないんです。
ちょっとpKaについて書いてみましたが…何かのきっかけになれば幸いです。
…
最後に…pKaを理解してチオレートアニオンの生成量を理論的にダメージを抑えるように構築しても還元剤ごとに分子量や分子構造の違い、また素材である毛髪のコンディションなど様々な要因が影響しますので理論的にはいかないと思います…だって毛髪自体未解明な部分が多いしね。
では(´・ω・)ノ
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