最近、前処理がなぜ必要か?どんな時必要か?といった内容のメッセを多く頂きます。
前処理が好きな僕からすると「シザーでセーム革で拭くことって必要ですか?」くらいの衝撃…
そんな意地悪はほどほどに書いてみます(笑)
通常カラー剤やパーマ剤は健康毛に作用させることを前提に作られているのでハイダメージ毛には対応しません…こともないけど(笑)
もちろんダメージ用の薬剤もありますが、それでも限度はあります。
そんなときの前処理です。
髪は傷むほどに親水化してアニオン(-)に帯電します。
傷むほどに親水化してアニオンにより施術しにくくなるなら、疎水物とカチオン(+)を足して健康毛に近い疎水性のコンディションにしたら?です。
例えばカラーリングで毛先が濁ってしまう時があります。
おそらく、毛先ほどダメージしてアニオン(-)に傾いてると考えられます。
また薬剤の浸透経路のCMCも失っているのも原因の一つかと…
カラー剤は時間経過で発色するように作られているのですが、ジアミン染料がCMC不足によって浸透せず、また表面のアニオン(-)に捕まり重合して表面で重なって発色するのでこれが原因だと考えられます。
ちなみにカラー剤の染料ジアミンは活性化するとカチオン(+)の電荷を持ちます。
ということで、傷んだ毛先にCMCとカチオン化ケラチンで前処理すればいいんでないでしょうか?
例えば…
①フォレシャンでバブリング→栓をしてCMC類似脂質足してチェンジリンス→流してタオルドライ→アリス塗布→ハーフドライ→カラー剤塗布
他には…
②アリス塗布→ハーフドライ→カラー剤にCMC類似脂質(研究用なら10%、医薬部外品規格なら5%ほど)添加したものを塗布
などなどです。↑は①のやり方にカラー剤にCMC10%混ぜた仕上がりです。
濁りやすいアッシュも綺麗に染まりました。
②は毛先ブリーチ毛など毛先のダメージが極端な場合にオススメ♪…ブリーチ毛のカラーリングにはコラーゲンPPTもあると便利です。
カラーに対してはこんな感じです。
次にパーマや矯正の前処理です。
還元剤はSS結合を切断します。
下の図はあくまでイメージです。こんな穴っぽこは空いてません…。
この穴っぽこ部分に還元剤が効きすぎるとテロンとしたり最悪ビビリ毛なるものになります。
始めから還元力をコントロールするのも大事です。
ですが髪と同質のケラチンPPTを入れて、還元剤の還元力(ダメージ)を減力・分散させればどうでしょう?
ということで…
トランプ or SSS or トランプSSSミックス10倍希釈塗布→アリス重ね付け→ドライ
前処理ではこのドライ工程で無極性にすることが重要で、定着率と持続性がアップします。
ウェット塗布が良ければ再度水スプレーやCMC(ウルティアミスト)などで濡らして塗布してください。
パーマや矯正における前処理は、ダメージ毛に対して過剰な処理をするとただの減力となり、下水の肥やしともいわれるので、薄めに使うのがオススメです。
ざっくりと書きましたが、ダメージ毛に対して薬剤が健康毛に近い反応になるようにコンディションを調整するのが前処理ということで…
もちろん正解は無いので、実際やってみて目で指先で結果がどうなったか感じてみてはどうでしょうか?
では(´・ω・)ノ
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