最近SNSで「縮毛矯正の2剤は不要」という話題で騒がれていますが(笑)
まずは還元過程の平衡反応
①KSSK+RSH⇄KSH+KSSR
②KSSR+RSH⇄KSH+RSSR
反応式だけだと難しく感じるので説明していきます。
①では毛髪のSS架橋を還元剤で切って還元状態となります。
この時SSは切れたことによりKSH(1/2シス)ともう片方のKSH(1/2シス)と還元剤がくっついたミックスジスルフィドになります。
②は①式の反応が2段階目に移行しミックスジスルフィドを還元し、還元されたミックスジスルフィドはKSH(1/2シス)と還元剤同士がくっ付いた2量体のジチオジグリコール酸が出来ます。
こちらは熱処理過程
③KSSR+KSH→KSSK+RSH
④KSSR+RSH→KSH+RSSR
ミックスジスルフィドの特徴として100℃以上の熱処理でSS再結合します。
これが上記の③で熱処理をすることでミックスジスルフィドにKSH(1/2シス)が還元しSS再結合と還元剤を生成します。
また④のミックスジスルフィドを還元することでKSH(1/2シス)とジチオジグリコール酸を生成します。
で、最後に酸化過程
⑤2KSH→KSSK
⑥KSH→KSO3H
⑦KSSK→2KSO3H
⑥と⑦のシステイン酸は今回端折ります(笑)
⑤で酸化して終了です。
サロンワークでは①②で還元処理し中間水洗
ドライ後アイロンで熱処理すると③④が毛髪内部で起こっています。
で、本来はこの後⑤の2剤処理工程に入るのですがここを省くとどうなるか?
それは下記図をご覧になって下さい。
| 項目 | CyS (%) | CySO3H (%) | 1/2CyS+CySO3H (%) |
|---|---|---|---|
| 未処理 | 100 | 100 | 100 |
| ①還元処理 | 33.0 | 63.2 | 33.8 |
| ②還元後熱処理 | 28.9 | 94.7 | 31.1 |
| ③還元後酸化処理 | 54.4 | 352.6 | 64.4 |
| ④還元熱処理酸化処理 | 90.7 | 431.6 | 102.1 |
※上記図はチオグリコール酸7% pH9.2 15分 熱処理180℃ 酸化はブロム酸7% 15分
未処理毛を100%としたとき…
①還元処理
②還元後+熱処理
③還元後+酸化処理
④還元+熱処理+酸化処理
各処理毛のシスチンとシステイン酸の含有量を成分分析かけたものです。
①~③の処理だとシスチンとシステイン酸の含有量が著しく減少します。
この図で言うと…最近話題の2剤不要だと元の1/3の結合量でお客様をお帰ししている状態です💦
よく言えば髪は柔らかいでしょう…しかし未結合の部分が多いので形状は安定せずダメージの原因になります。
2剤不要を主張する方が100%嘘を言っているわけではないです…
確かにミックスジスルフィドが熱で再結合をしているけれど、それが全てではなくSHが完全にSSに戻るわけじゃないので構造的には未完成のまま残るんですよね。
仮に熱だけで酸化が完結するなら還元後のSHってどこに行くんですか?
熱だけで酸化できるならドライヤーでカラー定着しますよね??
そういうとね…こう言われるんです。
理屈ばっかり言ってないでやってみればいいじゃん?実際現場では出来てるんだから…
とかね、いや…だからですね。分析して結果でてるんですよ。
「出来る」と「安定する」は別物なんです。
まぁ最後ちょっと意地悪言っちゃいましたね(笑)
酸化処理は必須ですよ。
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