pKaについて質問を頂きました。
過去にも何度か書きましたが改めて…pKaとは酸解離定数のことで…
たとえばチオグリコール酸であればpKa10.40なので、pHが10.40時に還元剤濃度の半分がイオン化する値のこと。
もっと砕いていえばその還元剤が有効な還元力を発揮するpHのことです。
コールドパーマであれば多少意識するところですが、縮毛矯正だと僕はそこまで意識しなくていいんじゃないかと思っています。
なぜかというとアイロンによる熱処理時に残留した還元剤が熱活性で還元するからです。
チオグリコール酸のpKaが10.40なのでチオグリコール酸7%濃度だとしたらpH10.40でチオグリコール酸3.5%がイオン化し還元力として働き、残りの3.5%がイオン化せず毛髪内部に残留します。
実際はpH10.40のスペックは薬機法的に存在しません(笑)pH9.3までですね💦
ちなみにチオグリコール酸のpH10.40のイオン化率が50%であれば
pH9.3のイオン化率は7.3%
pH6は0.004%しかイオン化しません。つまりチオグリコール酸7%のうちほとんどがイオン化せず毛髪内部に残留している計算になります。
この辺の還元剤ごとのpKaから計算するイオン化率は面白いのでまた別の機会に書いてみます。

で、次は化学反応と温度についてですが…
特殊な例を除き経験則として一般的に薬剤反応は10℃上がるごとに反応速度は約2倍になります。
中間水洗後の毛髪に残留した還元剤がアイロン時に温度上昇することで還元剤の分子運動が活発になり還元反応が促進されます。
ちなみに薬剤反応とは電子のやり取りなので水分がないことには反応しません。
皆さんも経験されていると思いますが、水分コントロールでアイロン前にカラカラに乾かすと伸びが甘く、適度に水分残すと伸ばしやすく、水分残し過ぎると伸びるけどダメージが出やすくなります。
という具合に水分×熱で還元反応を調整できます。
上記図でいうと…室温が25℃と仮定したときアイロン温度は180℃なので
温度差155℃、155℃ ÷ 10℃ = 15.5回分の倍化で2の15.5乗 ≒ 約46,000倍!?
アイロン時の熱活性による還元は常温で還元しているときの46,000倍の還元力!!…単純計算だとこうなる(笑)
だから水抜きアイロンは危険だぞ!!…っていう人が現れそうですね💦
もちろんそんな単純な話しではないです。計算したのは還元力ではなく反応速度なので(笑)
また水分コントロールっていっても中間水洗して余分な還元剤は流してますし、ビショ濡れでジュージューすることもありませんしね。
結局のところ…技術者の経験や指の感覚に依存します。
残留した還元剤を水分コントロールで調整して熱処理。
そうすると水分コントロールについて、よくどのくらい水分残したらいいですか?というご質問も頂きますがこれって言語化が難しいからたくさん検証してくださいとしか言いようがないんです💦
科学者は条件を固定して再現性を重視しますので理論の説明はできますが、美容師は常に条件が毎回バラバラ…それこそ同じお客様でも次回来店時には条件が変わっています。
その変数の塊を扱う中で結果を出さなければなりません。
それって膨大な失敗と修正のデータを積み重ねて紡ぎだされた現状の最適解なんですが…
水分コントロール…簡単に言語化出来きてお伝えできたらこの技術は苦労しないです。
ちょっと愚痴になりましたね(笑)この続きは非公開グループにて。
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