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デジパの仕上がりは『酸化時の水分量』で決まる|SS結合の距離で読み解く

デジタルパーマは2種類ある

デジタルパーマには大きく分けて、①ロッド内までしっかり乾かしてから酸化固定するタイプと、②水分を残したまま加温を終える低温タイプがあります。どちらが良い・悪いではなく、酸化時の水分量に着目すると、仕上がりの違いが読み解けます。

固定した瞬間の水分が「基準」になる

水分を抜ききった状態でSS結合を酸化固定すると、仕上がりはウェット時にダレやすく、ドライ時にリッジが出やすくなります。逆に水分を残して酸化固定すると、ウェット時にリッジが出やすく、ドライし過ぎるとコールドほどではないにしても若干ダレます。SS結合は、結び直した瞬間の状態を基準として記憶するからです。

理由は「鎖同士の距離」

毛髪は水を含むと、長さはほとんど変わらないのに太さ(直径)だけが約14%増えます。つまり鎖同士は横方向に引き離された状態になります。その開いた距離のまま固定すれば「膨らんだ状態のつながり方」が基準になり、乾いて鎖が寄ってくるとつながりに余りが出てダレて見えます。逆に水分を抜いて鎖が寄った状態で固定すれば「詰まった状態のつながり方」が基準になり、濡れて鎖が開こうとすると突っ張ってカールが負けやすくなります。距離が開きすぎていると、そもそも届かなくて結べないまま残るSHも出てきます。

水分は「動けるかどうか」のスイッチでもある

水を吸うのは主に、中間フィラメントの間を埋めるマトリックスの部分です。水分がある間はマトリックスが柔らかく、鎖は滑って配置を変えられます。水が抜けると固まって配置が止まります。「乾かす」という工程は、水分量の調整であると同時に、形を止める操作でもあるわけです。

選び方は、仕上がりのスタイルから

なので、ドライでワックスやバーム仕上げなのか?ウェットでムースやミルク仕上げなのか?で、僕は仕上がりのスタイルで変えます。お客様が朝どう仕上げるかから逆算するのが、酸化時の水分量の使い分けです。

両方したいときの「合わせ技」

ウェットなコールド風の仕上げもドライのコテ巻き風もどちらもしたいときには、低温でクリープ長め設定から最後にカリっと高温を入れます。水分があって低温が長いと、マトリックスが柔らかく鎖が動ける時間が長いのでクリープが促進してロッド径に馴染みやすくなります。そして仕上げに水分少なく高温にすると、ダレやすさや乾きにくさのダメージ原因であるミックスジスルフィドがSS結合へ変化するので、リッジが出やすく持続性のある仕上がりになります。故 新井幸三博士も著書で、100℃数秒の加熱でミックスジスルフィドがSS結合へ変化すると記しています。





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